法的整理

法的整理とは、事業再生の方法の一つであって、裁判所の関与によって進める手続きです。中でも、民事再生と会社更生という手続きに分かれます。

民事再生手続きは、債務者自身で事業再生のための計画を作成します。そこで、債権者の多数から同意を得たうえ、裁判所の認可を受けることができれば、返済が難しい分の債務については免除してもらうことができます。民事再生は、企業だけでなく、個人でも活用できます。

会社更生手続きとは、裁判所が選任した管財人が会社の財産管理や経営を行い、更生計画を作成して経営改善を行います。この手続きは、株式会社のみが用いることができます。

経営改善の方法には組織再編も含まれます。管財人が経営を行うため、現在の経営陣は退任することになります。会社更生は民事再生よりも厳格な手続きです。期間もコストもかかるため、規模の大きい企業に向いているでしょう。

法的整理の場合、手続きが開始されるとその旨が公告されます。そのため、事業再生の事実が公になってしまいます。そうすると、会社の企業価値に支障をきたすおそれもあります。もっとも、裁判所が介入しているという点で公平性があり、手続きの進行について債権者から信用を得られやすいというメリットもあります。

いかなる方法を採るべきか、会社の状況を正確に把握して判断することが重要です。そこで、事業再生をお考えの方は、弁護士に相談することをおすすめします。

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