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上場企業が事業再生ADRを利用するメリットとは

事業を進めていく中で債務が多大なものとなり、その返済に追われたり、事業が膠着化して企業としての再建が難しくなることがあると思います。

そのような事態に対する有効な手段の一つが事業再生ADRです。

本記事では、事業再生ADRとはどういったものか、そのメリットを上場企業ならではのものも含めて解説いたします。

事業再生ADRとは

事業再生ADRとは主に過剰債務の問題を抱えている企業に対しての制度で、事業の再建を目的としています。

具体的には、法務大臣や経済産業大臣の認定を受けた中立な立場の専門家の調整を受けて、債務者と金融機関など債権者の合意に基づいて債務の弁済の猶予や減免をすることにより、事業の再建を目指します。

事業再生ADRを利用するメリット

事業再生ADRを利用することには、法的手続である民事再生や会社更生、あるいは自社で再建を図る場合と比べて、さまざまなメリットが存在します。

具体的には下記のとおりです。

企業に関する機密保持がなされる

民事再生や会社更生などの法的手続により再建を図る場合、その過程で官報に公告されるため、手続をとったことが公表されます。また、手続が開始した後は、債権者は裁判所の記録を閲覧することが可能なので、経営状況に関する様々な情報が公開されてしまいます。

一方、事業再生ADRを利用する場合、こうした情報は公開されず、企業の機密情報を守ることができます。

法的手続に比べて迅速に手続が行える

民事再生や会社更生といった法的手続をとった場合、申立から計画の認可までは民事再生ではおおよそ半年から1年ほど、会社更生の場合は1年から3年ほどかかります。

一方、事業再生ADRは3ヶ月程度で手続が完了するなど、迅速に手続が行なえます。これにより、事業の再建を早期に望める点がメリットです。

取引先などとの関係性を維持し続けられる

事業再生ADRは金融機関等を対象とした手続です。

そのため、日常的な仕入れ先や取引先などは対象になりませんので、その関係性は維持したまま、事業の再建を図れる点は大きなメリットです。

つなぎ融資など資金面でのサポートを受けやすい

自社のみで再建する場合と異なり、つなぎ融資を利用して安定した財務状態のままで事業を再建することができます。

上場企業特有のメリット

上場会社の場合、上場の維持が可能であることは大きなメリットです。事業再生ADRの利用自体は、法的整理とは異なり上場廃止基準に抵触しません。

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弁護士小野航平
弁護士 小野 航平(おの こうへい)
所属団体

神奈川県弁護士会

神奈川医療問題弁護団

経歴

苫小牧工業高等専門学校電気・電子工学科

豊橋技術科学大学電気電子工学課程

豊橋技術科学大学大学院電気電子工学専攻

神奈川大学 法科大学院

司法修習(62期)

横浜市内の法律事務所に勤務後,2012年小野航平法律事務所設立

2014年3月 法律事務所横濱アカデミア設立

活動歴 神奈川大学法科大学院アカデミックアドバイザー

事務所概要

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