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中小企業の私的整理において確認すべきガイドラインについて解説

企業が倒産や再生手続を行う際には、法律で定められた破産手続や民事再生手続を取る方法もありますが、それ以外にも私的整理と呼ばれる、法律で特に手続の定められていない方法を取ることも考えられます。

しかし、こうした私的整理は法律で定められた手続ではないため、どのように進めるべきなのかといった点が不明確になりがちです。

そこで、本記事では中小企業の私的整理において確認すべきガイドラインについて解説します。

中小企業の事業再生等に関するガイドライン

これまでは中小企業向けに特化した私的整理や債務処理の解消に向けたガイドラインは存在しておらず、大企業や中堅企業を念頭に置いた私的整理に関するガイドライン(以下、私的整理ガイドライン)が存在するだけでした。

こうした中で、コロナ禍による経済への影響などを受けて、中小企業向けに事業再生や廃業に関して具体的な手続き等を定めることについて必要性が高まり、定められたのが「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」(以下、事業再生等ガイドライン)です。

このガイドラインは202234日に公表され、2022415日から適用されています。

事業再生等ガイドラインの内容

事業再生等ガイドラインは中小企業の私的整理について民間ルールを定めており、内容は以下の様になっています。

①第一部:本ガイドラインの目的等

②第二部:中小企業の事業再生等に関する基本的な考え方

③第三部:中小企業の事業再生等のための私的整理手続

事業再生等ガイドラインの目的

事業再生等ガイドラインは、ガイドラインの目的として中小企業者の「平時」、「有事」、「事業再生計画成立後のフォローアップ」、各々の段階において、中小企業者、金融機関それぞれが果たすべき役割を明確化し、中小企業者の事業再生等に関する基本的な考え方を示すことおよび「中小企業の事業再生等のための私的整理手続」を定めることを挙げています。

事業再生等ガイドラインのポイント

事業再生等ガイドラインは従来の私的整理ガイドラインと異なり、有事の際の金融機関や企業の対応だけでなく、平時における中小企業と金融機関の対応を策定しているほか、債務整理手続についても、従来の再生型と並ぶ廃業型の債務整理手続について策定しています。

また、私的整理ガイドラインでは中小企業の実態にそぐわない基準もありましたが、事業再生等ガイドラインでは中小企業の実態を踏まえたものへと変化しています。

このように、中小企業で私的整理を検討する際の指針としてより適切な内容が定められています。

企業再生は弁護士 小野 航平(法律事務所横濱アカデミア)におまかせください

事業再生等ガイドラインはこれまでのガイドラインから中小企業でより活用しやすい内容へと変化していますが、内容の把握や手続を進めるにあたっては専門家への相談をおすすめします。

私的整理でお悩みの方は、弁護士 小野 航平(法律事務所横濱アカデミア)にご相談ください。

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弁護士小野航平
弁護士 小野 航平(おの こうへい)
所属団体

神奈川県弁護士会

神奈川医療問題弁護団

経歴

苫小牧工業高等専門学校電気・電子工学科

豊橋技術科学大学電気電子工学課程

豊橋技術科学大学大学院電気電子工学専攻

神奈川大学 法科大学院

司法修習(62期)

横浜市内の法律事務所に勤務後,2012年小野航平法律事務所設立

2014年3月 法律事務所横濱アカデミア設立

活動歴 神奈川大学法科大学院アカデミックアドバイザー

事務所概要

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