経営者が負う責任

法人が破産したとしても、原則として経営者が責任を負うことはありません。
しかし、一定の場合には経営者が責任を負う事があります。

■経営者が会社の連帯保証人になっている場合
会社が借入れなどをする際に、経営者が会社の連帯保証人となっている場合があります。
この様な場合に法人が破産すると経営者が債権者から保証債務の履行請求をうける恐れがあります。

■経営に問題がある場合
経営者は、会社の利益を追求するためにある程度冒険的な経営をすることもあるため、経営手法に誤りがあったとしても経営者は原則として責任を負いません。
しかし、経営者の経営における判断の前提となる事実認識に不注意な誤りがあり、経営者の意思決定が著しく不合理であるような場合には、経営者に対する損害賠償請求が認められる可能性があります。

■破産管財人の否認権が行使された場合
破産開始前に会社財産を不当に移転させていたなどの一定の場合には、破産管財人が否認権という権利を行使して、当該財産を会社の財産に戻さなければならなくなる可能性があります。

■刑法上の責任
破産制度を悪用したような場合には刑法上の責任を追及されるおそれもあります。

経営者に対して責任が生ずる場合であっても、経営者自身も自己破産や民事再生の手続等の債務の整理を行うことで問題を解決できる場合があります。

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