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会社(法人)破産する場合の従業員への対応方法

会社が破産すると、全ての従業員が職を失い路頭に迷ってしまいます。
そのため、会社が破産の決断をする際の労働者解雇は重大な問題です。
そこで本記事では破産する場合の従業員への対応方法についてご紹介します。

 

従業員を解雇するタイミングについては、企業が裁判所に破産の申し立てをする前に行うことが多いです。
従業員を解雇するためには、解雇の30日前までの予告をする必要があります(労働基準法20条1項)。
解雇予告期間を経ずに解雇する場合には、解雇予告日から解雇日までの日数に応じて解雇予告手当を支払う必要があります(労働基準法20条2項)。

 

解雇を行う際には、従業員に破産する旨及びその理由の説明、従業員からの質問への対応はもちろん、今までの感謝を示すなど誠実な対応を心がけましょう。

 

これらの対応に加えて、従業員に失業手当(保険)の説明や健康保険の切り替えについて説明しましょう。
経済的基盤を失う労働者にとって失業手当(保険)という救済措置があることは一定程度、経済的不安の払拭にもなりますので、特に重要なことといえます。
解雇された従業員が失業手当(保険)の給付を受けるにあたっては、離職票が必要なので、速やかに発行してもらえるようにあらかじめ準備をしておきましょう。また、健康保険の切り替えについても、雇用主が手続をとることで従業員の負担が減ることがあります。

日ごろから社会保険労務士との付き合いがある場合には、これらの手続は社会保険労務士に依頼することが一般的です。

 

また、給与や解雇予告手当の支払いについては、従業員の生活のためにも、可能な限り支払ってあげたいところです。
給与は破産手続においても優先度が比較的高い債権なので、破産の申立前に優先的に支払っても問題は生じにくいですが、租税公課の滞納額等によっては、支払が全く問題ないとは言い難い場面もあります。また、資金的に給与と解雇予告手当の全額を支払うことは厳しいということもあるでしょう。

その場合は、破産後に破産管財人が手続をする未払賃金立替払制度によって、給与の一定部分については後に支払われることを踏まえて、どの部分を支払うか、慎重に検討しましょう。

 

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弁護士小野航平
弁護士 小野 航平(おの こうへい)
所属団体

神奈川県弁護士会

神奈川医療問題弁護団

経歴

苫小牧工業高等専門学校電気・電子工学科

豊橋技術科学大学電気電子工学課程

豊橋技術科学大学大学院電気電子工学専攻

神奈川大学 法科大学院

司法修習(62期)

横浜市内の法律事務所に勤務後,2012年小野航平法律事務所設立

2014年3月 法律事務所横濱アカデミア設立

活動歴 神奈川大学法科大学院アカデミックアドバイザー

事務所概要

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